誘惑のクラン(血族)
「クソッ! 強硬手段に出たか!」


扉を開けようとしているのは人間だ。


この辺りの人間を崇は集め、操っているのだろう。


人間ならば入って来られる。


いくら人間でも大勢で来られれば、こっちが不利だ。


チッと舌打ちし、ため息が漏れると同時に璃子を抱いている腕に力が入る。


その時、扉が吹き飛ぶ勢いで内側に開いた。


そして、大勢の人間がなだれ込んできた。


尚哉は璃子を部屋の角隅に座らせ、その前に立った。



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