誘惑のクラン(血族)
「電気の明かりも今の君には苦痛なはずだから」


「あ……」


思わず顔に手を伸ばす。


髪を乾かす時に鏡に映ったのは明るめの赤い瞳だった。


自分はヴァンパイアになったのだ。


でも、本当にヴァンパイアになったの?


変わったのは瞳だけのようなのに……。


「そうだ! 尚哉さんは?」


「長と決着をつけに行ったよ」


< 338 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop