誘惑のクラン(血族)
どうしよう……私は今、とても幸せな気分。


あ!


かなり飲んでしまっていたことに気づき、璃子は慌てて顔を上げた。


優真さんの血を飲んだおかげで、視界がハッキリしている。


「どうした?」


突然顔を上げた璃子に優真は不思議そうな顔を向ける。


「た、たくさん飲んじゃったから。身体は大丈夫ですか?」


優真はフッと笑みを漏らすと、璃子を抱き寄せた。


「これくらい大した量じゃないよ。これから私も君の血を飲むんだ。いいね?」


「も、もちろんです」


璃子は真剣な表情になり頷く。


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