誘惑のクラン(血族)
「ごめん……寝坊しちゃった」


ビクビクしているうちに、いつの間にか眠ってしまったようだ。


「じゃあ、先に下に行ってるね。着替えたら来てね」


美菜はすっかり支度が終わっており、うきうきとした表情で部屋を出て行った。


急いで支度をしてダイニングに行くと、優真と美菜がテーブルについていた。


双子の兄妹はいなかった。


「よく眠れたかな?」


璃子が顔を見せると、優真が聞いてくる。


「はい。寝坊してしまってすみません」


「いいんだよ。音羽はもっと遅くまで寝ているからね」


ほんと、優真さんって紳士的で優しいな。


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