誘惑のクラン(血族)
******


「とても広い敷地ですね? 昨日、灯りは見えるのになかなかたどり着けなくて心細かったんです」


木漏れ日の中をのんびり歩いていると、とても気分が良かった。


隣にカッコいい優真さんがいるせいもあるけれど。


「あぁ。考え事や碧羽たちの息抜きにここは最適なんだよ」


「碧羽くんたちをテレビで見ない日はないから、普段はとても忙しいのでしょうね」


「睡眠時間が2時間なんてこともざらかな」


「えぇっ! 2時間ですか? それしか眠れないなんて、わたし死んじゃいます」


凄いな~。


「あっ!」


話に夢中になっていたせいで、足元に転がる石に気がつかなかった。




< 45 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop