誘惑のクラン(血族)
「恥ずかしがり屋さんなんだね?」


「い、いえ……こんな状況になったらみんなそうだと思います」


璃子の言葉に優真は柔らかく微笑みを浮かべる。


だから、その微笑みはダメなんです……。


優真さんから漂ってくるじゃ香の香りが、璃子の胸を更にドキドキさせる。


******


頬を紅潮させた璃子を抱いたまま戻って来た優真の元へ、碧羽と話していた美菜が飛んでくる。


「璃子、どうしたの!?」


「小石に躓いちゃって……」


ソファに降ろしてもらった璃子は優真に礼を言う。


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