誘惑のクラン(血族)
少し腫れている箇所を丁寧に触れられ、痛い所はどこかを聞かれる。


「ゆ、優真さんっ、そんなに酷くないですから大丈夫です」


触れる指は丁寧に撫でるように動いていく。


その官能的な指先に、璃子は足をひっこめたくなる。


「酷くなかったら、腫れているはずはないだろう? 動かないで」


少し腫れた足首に冷たいタオルが置かれる。


冷たいが、気持ち良い。


「他に身体で変わったことはない?」


「えっ?か、変わったことですか……?」


突然聞かれて璃子の目が丸くなる。


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