誘惑のクラン(血族)
ベッドの上でうとうととまどろんでいると、ドアをノックする音が聞こえた。


ぼうっとなった頭で返事をすると、ドアが開き優真が入って来た。


「優真さん……」


「ああ……ごめんね。眠っていたんだね」


その言葉に自分がベッドの上にまだ横たわったままだと気づき、慌てて起き上がった。


「い、いいんです。あの……なにか?」


「足首の具合はどうかな? ランチに下りてこられる?」


「あ……」


眠っていたせいで頭が回らない。


ランチ……って、私2時間も寝ちゃってた?


優真は笑みを浮かべたまま璃子を見ている。


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