誘惑のクラン(血族)
「君はここにいて」
優真は早口に言うと、部屋を出て行った。
優真さんはどうしてあんな顔をしたの……?
穏やかそうな顔に初めて見る表情だった。
璃子は自分がなにか気に障ることを言ってしまったのか気になった。
そこへ美菜が嬉しそうにリビングに入って来た。
「璃子っ! また美形よ! 美形!」
美菜は璃子の横にちょこんと座ると、瞳をキラキラと輝かせ興奮したように言う。
「美形?」
「お客様よ! 美形がふたり! 日本人離れした顔だったわ」
その時、美菜がピタリと閉めなかった半開きのドアの方から足音が聞こえ、璃子は思わず顔を向けた。
優真は早口に言うと、部屋を出て行った。
優真さんはどうしてあんな顔をしたの……?
穏やかそうな顔に初めて見る表情だった。
璃子は自分がなにか気に障ることを言ってしまったのか気になった。
そこへ美菜が嬉しそうにリビングに入って来た。
「璃子っ! また美形よ! 美形!」
美菜は璃子の横にちょこんと座ると、瞳をキラキラと輝かせ興奮したように言う。
「美形?」
「お客様よ! 美形がふたり! 日本人離れした顔だったわ」
その時、美菜がピタリと閉めなかった半開きのドアの方から足音が聞こえ、璃子は思わず顔を向けた。