誘惑のクラン(血族)
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夕食に呼ばれ、ふたりは階下に降りた。


「あれ? 優真さん、さっきの男性は帰ってしまったんですか?」


美菜が5席分しか用意されていないのを見て言う。


「美菜、なにを言っているの? 男性なんていなかったでしょう?」


なにをおかしなことを言っているのだろうと、璃子は小首を傾げる。


優真の視線がすっと碧羽に動く。


碧羽は気まずい顔になる。


「……そうだよ。美菜ちゃん、誰もいなかったよ。ここには私達だけ」


優真が美菜の黒い瞳を見つめ話す。


「私、さっきお昼寝したから夢とごっちゃまぜになっちゃたみたい」


美菜は恥ずかしそうに頬を赤らませる。


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