誘惑のクラン(血族)
さっぱりした食事に、璃子はなんとなく物足りない気がしていた。
昨日のレアなステーキが頭に思い浮かぶ。
レアステーキは嫌いなのに。
******
食後、音羽は部屋に戻り、碧羽と美菜は娯楽室と呼んでいる部屋でビリヤードをすることになった。
璃子も誘われたが、ビリヤードはどうやってもヘタで断る。
ふたりが行ってしまうと、優真とふたりきりになってしまったことに気づく。
「食後の酒に付き合ってくれるかな?」
手持無沙汰のように佇む璃子に、優真が話しかける。
「はいっ」
まだ寝る時間には早すぎて、部屋に戻りたくなかったのだ。
昨日のレアなステーキが頭に思い浮かぶ。
レアステーキは嫌いなのに。
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食後、音羽は部屋に戻り、碧羽と美菜は娯楽室と呼んでいる部屋でビリヤードをすることになった。
璃子も誘われたが、ビリヤードはどうやってもヘタで断る。
ふたりが行ってしまうと、優真とふたりきりになってしまったことに気づく。
「食後の酒に付き合ってくれるかな?」
手持無沙汰のように佇む璃子に、優真が話しかける。
「はいっ」
まだ寝る時間には早すぎて、部屋に戻りたくなかったのだ。