キミがいれば
「雅也!」
「なんすか?」

突然大きな声を上げる光輝君。

「女は見た目じゃないぞ」

何を言い出すのかと思ったら。
これかよ。

24年間生きてきただけある。
光輝君は大人で、女の事もよくわかってる。

「分かってますー」
「よし!じゃ、練習始めるか」

「はい!」

俺も、部員も、光輝君も、バスケの事になるといつだって真剣になるんだ。
気持ちを一つにして…。

「そこはパスじゃなくて、いけばいいんだ!」

ホント、人は変わる。
熱い何かを目の前にしているときは。

一人一人にアドバイスをする光輝君の目は本気だということが分かる。
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