キミがいれば
150㎝は確実にないだろう。
中学生みたいな顔してる。

この人…もしかして…先生?

「あの…」
「何?」

クリッとした瞳で俺を覘きこむ。
なにこのミニマムサイズ。

俺はそこまで身長は高くない。
言いにくいが、168㎝しかない。

バスケの選手からすると小さい方。
世間的には丁度いい高さらしいけど。

「もしかして…先生ですか?」
「は?見りゃ分かるでしょ!」
「って事は…」
「先生です!」

ここの学校にもこんな若い先生いたんだ。
初耳。
いや…初見って言うんかな、この場合。

「初めて見ました…」
「失礼ね!あなた名前は?」
「…宮野雅也ですけど…」
「宮野君ね。覚えておくわ。私は、松井静香」

松井静香。

全然静かじゃねーじゃん。
似合ってない名前だな。

こんな事言ったら…怒られそう。

言わないでおこう。
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