キミがいれば
お弁当
あっ…
そういえば昨日、新太郎たちに言い忘れてた。

一年生の可愛い子がマネ希望してきたって事を。

あの先生と会ったから、忘れてた。

俺、今、先生のせいにしたな。
先生は悪くねえのに。


練習の合間にでも伝えればいいや。

俺は昼の食糧を求め、購買に向かった。

「大会近いんだし、栄養取らないとね」なんて言ってくれる彼女も居ねえし、母さんは朝、寝てるし。

俺はいつもパンで腹を満たす。
手作り弁当もたまには食べたいもんだね。

新太郎は母親が毎日手の込んだ、弁当を作ってくれる。
ホント…羨ましいよ。


購買は人で溢れていた。
この中には俺と同じような奴もいるんだろうな。

そいつに親近感が湧いてきた。
…見たことねえけど…。
しかも知らねえけど…。

もうこのことは考えないでおこう。
虚しくなるだけだ。
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