キミがいれば
先生
光輝君はまず、俺ん家に寄ってくれて、母さんに電話まで入れてくれた。

車の中では寝てろと寝かせてくれた。

光輝君の家に着くと、光輝君にそっくりな母親が出迎えてくれた。

「いらっしゃい!」

ここはお寿司屋さんか!
ってツッコみたいくらい元気な母親だった。

どうやら晩御飯まで作ってくれたらしい。

「あのなー母さん?」
「何?」
「病人から揚げはないだろ?」
「そう?美味しいじゃない」

確かに美味しいとは思いますけど…俺も…光輝君の意見に清き一票入れます。
から揚げはちょっと…。

「あの…食欲ないんで…」
「あらそう?じゃ、明日食べてね」
「もう寝るか?」
「はい…そうします」

俺は敷かれていた布団の上に倒れこんだ。
腹も痛いし、頭のズキズキも直んない。

もう少しで練習試合なのにな…。
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