キミがいれば
「本当はお前ともっと語りかたっかけど」
「語る?何を?」
「色々ー」

運転をこなす光輝君の横顔は男の俺でも見とれる。

光輝君の彼女になる人は幸せになるだろうな。

「光輝君、今日も仕事?」
「あー今日は休んだ」
「何で?」
「時々、すっげー頭痛くなるんだよ」

え…?
重い病気とかじゃないよね?

「何だよ、心配要らねえよ」

んな事言われると余計心配すんじゃん。

「光輝君こそ、気を付けてな」
「ありがとな」

学校まではあっという間に着いた。
少し寂しい気もするけど。

「いってらっしゃい」
「いってきます」

光輝君が兄ちゃんだったらなー。
毎日送り迎えしてくれるかな。

久しぶりに触れた家族の暖かさは懐かしく、俺の心を温かくしてくれた。
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