キミがいれば
よし…ここは俺が…。

「あのさー二人でゆっくり話してくれば?ここじゃなんだし」

二人はハッとして周りを見渡す。

ここ…皆がいたんだった…。

と、光輝君はそんな顔した。

「廊下でも…行ってさ、ゆっくり…な?」

俺の言葉に頷き、美奈と光輝君は体育館をあとにした。

「…なんだよ…あれ」

先生も光輝君のこと、知ってるぽかったしな。

俺は再度、片づけに励むようにと指示をだした。

指示には従わず、興味深々に近寄ってくる新太郎。

「雅也はさっきのどう思う?」
「どうって?」
「だからー、元彼とか、元カノとか、色々想像すんだろ?」
「まー。美奈の言葉は引っ掛かったな」
「だろ?」

信じないけどな、俺は。

年、離れ過ぎだろ。
おかしい。

「ほっとけって」
「…わかった」

新太郎はしょぼくれて、どこかに行ってしまった。



すこし経つと、光輝君が話を済ませ戻ってきた。

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