キミがいれば
やっと辿り着いた、通い慣れた学校。

校門を潜り抜けていく。
今、100メートル走をしたら、自己新が出そうだ。

体育館に着くころには俺の額には大量の汗。
こめかみあたりも汗が伝う。

「はぁはぁ…」

足を止めた途端、一気に汗が噴き出した。
顔中が汗でびしょびしょ。
目に侵入してきそうだ。

「おせ~よ」

俺の前に立ちはだかる、高身長の新太郎。

手を膝に当て、腰を曲げている俺に呆れ顔で言う。

「わりィ…」
「まぁ…今日のことろは許すけど。大会に遅れてきたらキャプテンの座は俺のものだけどな」

はぁ?
そんなのさせねーよ!

そう言いたかったけど、息が上がり声が出ない。

あー…。
もう足が動かねーよ。

俺はへとへとになり、壁によしかかった。
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