僕らのプリンセス


「眼鏡かけてるあいつの名前は、氷城 司(ヒジョウツカサ)。2ーAで生徒会長。で、俺の名前は竜胆 樹(リンドウイツキ)。同じく2ーAで副生徒会長だよ」

眼光が鋭い眼鏡の男の人の指を指しながらそう名乗る赤茶髪の男の人。

「あ、俺の名前は結城 透(ユウキトオル)。1ーBで、書記のホワイトボード担当、宜しく!」

ハイハイと手をあげながら名乗ったのは、金色短髪の男の子。

「僕は森野 天(モリノソラ)。1ーBで会計だよー」

ニコニコ無邪気な笑みを浮かべているのは、茶髪に癖っ毛の男の子。
そして…

「…黒河 鈴(クロカワレイ)。1ーC、書記のPC担当…」

ボーッと眠そうにこちらを見ながら言ったのは、前髪の長い黒髪の男の子。


……私の腕を掴んだ男の子だ。同じクラスだったらしい。回り見てないから気付かなかったけど。






「春風ちゃんと鈴ってクラス一緒なんだ?」

「みたいですね、でも鈴ってば全然気づかなかったんですよー。」

無関心すぎ!と、竜胆先輩に言うのは森野君。

「良いよなぁ、ムッさい男ばっかりのこの学校で、二人しかいない女の子が二人揃ってるおいしいクラスにいるって言うのにさぁー」

自分で入れ直したらしい珈琲を飲みながら羨ましげに言う結城君。

「はい、紅茶」

そして私の前まで来ると、もう片手に持っていたカップを私に渡してきた。
私はドクンッと嫌に胸が高鳴るのを堪えて「ありがとう…」っと、それを受け取った。





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