僕らのプリンセス
友達
「ぅう…」
現在朝の8時。
家を出るかでないかで、凄く迷ってたりする。
まぁ、出なきゃいけないんだけど。
「分かってはいても、行く気が起きない…」
ションボリとうつ向いたところで、ピンポーン…と、突如鳴ったインターホン。
大袈裟なくらい、私の肩はビクゥっと、跳ねた。
「へ…、ぁ…ぇ?」
まさかの訪問者に、私は一瞬慌てる。
だが、返答する前にその玄関の扉は開けられた。
「あ、春風ちゃんいた!おはよー!」
「勝手にあけてごめんねー、返事無かったからつい」
「…」
「…っ!!」
突然開けられたドアの先にいた男の子三人に驚いた私は、再びビクゥっと肩を跳ねさせる。
手前にいるのは森野君と結城君で、ドアから一番離れた場所にいるのは黒河君だ。朝から元気な二人に反して、黒河君は眠そうにウトウトしていた。
「な…何…っ何っ」
「何でかって聞きたいのかな?」
「それは会長命令ってのもあるんだけど…、春風ちゃん一人じゃ男だらけのとこ行くのって恐いだろ?だからさ、俺ら三人学年一緒だしさ、一緒に行こうと思って。鈴は同じクラスだしな」
ニカッと笑う結城君。
私はポカンと彼らを眺めた。