僕らのプリンセス

「何かあったら鈴に頼るといいよ、透と違って鈴は女の子に変なことするタイプじゃないから」

そう言って笑う森野君に、結城君が「おいっ!!」と怒る。
ギャアギャアと喧嘩を始める二人に思わず笑ってしまう。

「「「……。」」」

「…ぁ」

三人の視線に気づいて、私はとっさに口を閉じる。
急に笑ったりして…、怒ったかな…?

そう思い伺うように視線だけを三人に向ければ、何やら森野君と結城君が頬を赤く染めていた。
そして黒河君はというと…


「やっぱり…、笑ってる方が可愛い…」


と、軽く笑んだ。


「……っ」


その笑みに、言葉がつまる。

今よくよく見て気づいたが、黒河君は凄く格好いい。
身長は165㎝くらいだろうか。
綺麗とも言えるその顔の作りは、黒い髪に反して白すぎる肌に、つり目ぎみだが常に眠そうな切れ長の漆黒の瞳。
芸能人と横に並んでも劣ることはないように思う。

そして更に、森野君と結城君も一般的なレベルと比べれば、とても整った顔立ちをしている。
森野君は黄色系の肌に、茶髪の癖っ毛。
クリっとした瞳は緑がかっていて、人なつっこそうな雰囲気。
結城君は綺麗な金髪で、黒河君程ではないものの肌は白く、瞳はブルー。
常に明るいその雰囲気は、男女問わず人気がありそうだ。





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