僕らのプリンセス
「何…?ぇ、え?」
私の前に広がっているのは、新一年生と思われる人間の姿。
なのだがー…
「…――お祖父ちゃん!!!」
スパァーーンッ
と、私の手によって荒々しく開かれたのは理事長室のドア。
私がズンズンと進む先にいるのは勿論、
樋ノ上学園理事長、樋ノ上一正その人だ。
「ぉお、春風!良くきたのぉー」
「良くきたのぉー…じゃ、ないっ!!」
お祖父ちゃんの座っている、やたら豪勢な机の前まで行くと、バシバシと机を叩いた。
お祖父ちゃんは「落ち着きなさい」と冷静を通り越して、のんびりとした声音で私に言った。しかも傍らには、お茶。