Your Voice -同じ青空の下で-


目が覚めると、椅子に愁が座っていた。


「!!!!?」


めっちゃビビった(汗)


こうやって見ると、本当に綺麗な顔してるな~と思う。


すると、ふっと葵の


“あんたのせいで恭平は…!あんたが恭平の未来を奪ったんだよ!!”


“天才ボーカリストとか言われて調子乗ってんじゃねぇよ”


“あんたなんか、殺してやる!!”


という言葉の数々。


それを思い出した私はおもわず、涙が出てきた。

「ッ、うッ、グスッ」


「なっ、何泣いてんだよ!」


そんな声がして、横を見るとすっごく慌てている愁の姿。


「起こしちゃった?」


「いいんだよ、そんなことは。それより、なくなって!」


そう言って、無理矢理自分の着ていたジャケットで私の濡れた頬をゴシゴシと乱暴に。でも、優しく拭いてくれた。

< 6 / 89 >

この作品をシェア

pagetop