Your Voice -同じ青空の下で-



「おはよ!!」


振り向くと、ここには可愛らしい女の子が立っていた。


「おはよう。えっと…松下さんだっけ?」


「愛華でいいよ〜。楓香ちゃんと話せて嬉しいな♪」


「そお?ありがと〜」


担任の先生が教室に入ってきたから、私たちは自分の席に座った。


まともにクラスメートとしゃべったの超久しぶり…。


たぶん、みんなが私にあまり話しかけてこないのは、話しかけづらいから。


本当は愛華みたいに堂々と話しかけてくれればいいのにって思う。


気付いたら、HRは終わっていた。


「楓香ちゃ〜ん、次、移動教室だから、一緒に行こうよ!」


「うん、いいよ」


さっそく、愛華が誘ってくれた。


みんなにとっては、こんなのが当たり前なのかもしれない…。


でも、私はそれがとっても嬉しかった。


< 60 / 89 >

この作品をシェア

pagetop