Your Voice -同じ青空の下で-
「楓香ちゃんって、理科得意?」
「う〜ん、まぁまぁかな?愛華は?」
「うち、超苦手なんだよね〜。化学反応式とか意味分かんないし」
「うちも化学は苦手だな」
そんな他愛もない会話をしているとあっという間に理科室についてしまった。
時間の流れはとっても早く、昼休みになった
いそいそと自分で作ったお弁当食べ終え、音楽室に行こうとしたら、
「楓香ちゃん、バンドやめちゃったの?」
「え…?」
一瞬何を言われたのか分からなかった。
「うち楓香ちゃんが歌う歌、好きだったのになぁ…」
数秒の沈黙が訪れる。
「何があったのか知らないし、聞かない。でも、また歌い始めるのずっと待ってるからね」
そういった愛華は廊下出て行ってしまった。