指先から伝えて
彼と彼女


「知ってましたか。」


「…知りませんでした」


「まだ何も言ってないんですが」


「そーですねーすいません、じゃ。」


「いや、ちょっと待ちましょうよ!!」


がっしィィ!!!!!!

効果音がつきそうなほど全力で私の腕をつかむ、私の友達の幼馴染。


「なんなんですか」


「や、だからね?知ってましたかって」


「何を」


「今日、何の日だと思ってますか」


今日…?

きらきらと期待がこもったまなざしを送る彼を一瞥し、考える。


えーっと、


「あ、」


「あ!?」


< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop