きすはぐあまこい
いつもお茶らけてる国原と、その表情は似ても似つかわしくなくて。
…もしかしたらお姉ちゃんにみっちりとレッスンさせられたのかも知れない。
なんて考えると、本当にそんな図(え)が頭に浮かんできた。
それがもし、仕組まれたものだとしてもわたしは頭の中で国原の言葉を反芻していた。
…本当に、このままでいいのだろうか。
このまま、わたしが告白をせずにいたら…。
沢木くんだって男の子。
もしかしたら、彼女が出来ちゃってその彼女が毎日沢木くんの席―…わたしの隣でラブラブしちゃうかも知れない。
それをわたしはただただ我慢して見ていることが出来る……?
「―…絶対後悔する」
その言葉を待っていたかのように国原は『よし!』と片腕を持ち上げ握り拳をつくった。