きすはぐあまこい
「とにかく!これがクリア出来ない限り、先にも進めねぇんだ。腹括れ」
「そ、そんなあ…」
わたしはぐたっとして、机にうつ伏せになった。
6限になって沢木くんは戻ってきた。
1時間何をしていたかはわからないけど、まぁきっとあのキュー…じゃなくて、エリザベールの直しとかそんな感じだろうと思った。
だって、右のほっぺと鼻にさっきはついてなかった泥がついていたから。
「蓮田さん、どうかした?」
「え!?え…いや!何でもないよ」
きょとんと、まるで『僕の顔に何かついてる?』みたいな顔をする沢木くんに胸はドッキンバックン。
何かついてるかといえば、綺麗なお顔に泥が盛大についちゃってるけど!
ダメだ、心臓がヤバイ…。