きすはぐあまこい
国原と出会ったのは、中3の頃だった。
当時コンビニでバイトをしていたお姉ちゃんにいわゆる一目惚れをして、ストーカーまがいに猛アタックを繰り返したそうだ。
本当にどこまでも馬鹿な国原とお姉ちゃんが付き合うことになった時、ああコイツが義理の兄かと思うとため息が出て国原にプロレス技をかけられた思い出がある。
せっかく頑張りが実ってよかったねって祝福してあげようかと思ったのに、気が削がれたからその腕に噛みついてやった。
でも、すっかり今となっては兄弟みたいな関係を築いちゃったりしている。
お姉ちゃんには『もうすっかり義理の兄弟やっちゃって。結婚まで秒読みかしら』なんてクスクス笑ってた。
多分、国原が聞いたら泣いてどこか遠くまで飛んでいっちゃうかも知れないから言わないでおこう。
そして、そんなわたしたちの関係を2年D組のみんなも理解してくれていて、おかげでこんなに明るい時間が流れているというわけ。
ところで幼稚園児やら、問題児やらと騒がれるわたしたちだけど、この2年D組にはもう一人、問題児が存在する。