きすはぐあまこい
「はい。ここ座ってー」
肩に圧力を掛けられてストンと椅子に座らされた。
次いで沢木くんもわたしの向かい側に腰をおろす。
「とりあえず、食べながら話そっか」
「…あ、あい」
沢木くんはそう言って、購買で買ってきたパンを4個も机に並べた。
その量はやっぱり男の子。
…というか、そんなに食べても太らないなんて、
「…不公平だ」
「へ?」
「いや何でも!ふへへー…」
わたしも急いでお弁当を引っ張り出した。
夢にも思っていなかった。
あの沢木くんと、こうやって机をくっつけてお弁当を広げる日がくるなんて。