きすはぐあまこい
それらは、わたしが意識されてないってことを意味していた。
充分に知らしめられた。
国原とお姉ちゃんが考えた作戦、
そんなの、端から必要なかったんだ。
沢木くんにはそんなもの、無駄だもの。
わたしには沢木くんの隣を歩けるチャンスの一粒さえ、与えられていなかったんだ。
ふらふらと力なく壁伝いに歩く。
そんなわたしの目に触れたのは―…
その扉を開けて泣き崩れた。
「…ふぐっ…うぅ…あぁぁああー……」
わんわんわんわん声を枯らした。