きすはぐあまこい
さて、帰るか。
顔を見合わせて頷いたわたし達は、視線を外した。
すると、そこには―…
「お、お前等絵のモデルって……!」
何故か耳まで真っ赤にした国原。
ああ、そういえば居たっけな、なんて思い出す。
「国原も帰りなよ?」
「おい、瑞奈!何、そうやって平然としてられるんだよ!?モデルって!えぇ!?!?」
別に自分のことじゃないのに、大騒ぎする国原。
「蓮田さん、行こっか」
「おい!沢木おめえ、絶対在らんこと考えてるだろ!?いかんぞ!俺の義妹に!!」
はあ?
美術室を出ようとしたわたし達は面倒くさそうに、国原の方をふり返った。
「国原どうしたの?ついに頭ぶっ壊れた?」
「ぶっ壊れたのはそっちだろーが!正気になれ!
ヌードなんて、義兄ちゃん許さないぞ!」
「「……………は?」」