未来からのおくりもの(仮)



「それよりさ」


「…っ!?」



いきなり顎に指をかけられ、俯いていた顔をグイッと持ち上げられた。

驚きから目を見開くあたしの前に、怪訝そうに眉を寄せる男の子の顔が近付く。



「お前、誰?」


「……は?」



誰って…?

それは名乗れって事?



「見ない顔だな。 転校生か?」


「いや、違うけど」


「それ」



そう言ってあたしの襟元に視線を落とす男の子。



「2年、だよな?」



制服のリボンの色を確認し、再び視線をあたしに戻して問う。

今度は怪しいものでも見るかのように目を細めて。



「そうだけど。 っていうか、離してください」



数センチ先でまじまじと見つめられ、さすがに戸惑って敬語になってしまった。



顔近過ぎ!!



それにあたしの事知らなくても別に不思議じゃないと思うんだけど。 この学校にどれくらいの生徒がいると思ってんのよ?


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