未来からのおくりもの(仮)



「お前が誰だよ」



そう返してきた由良に不快感を覚える。


つーか別に誰でもいいし、もう!



「あたしは2年G組の仁科です。 以後お見知りおきを」


「はぁあ?」



嫌味っぽくそう口にすると、片方の眉を上げながらまたもや怖い顔をして怒り出す由良。


なんなんだ一体。



「お前俺をナメてんのか?」


「は? 別にナメてないけど」



どうしてそんな話になるの? 意味わかんない!



「じゃあ、馬鹿にしてんのか?」


「はぁ〜。 あんたこそさっきからなんなの? 誰、とか知らねえとか…、名乗ったんだからそれでいいじゃん! どうしていちいち突っかかってくるわけ?」



我慢の限界を感じたあたしは声を荒げて由良を睨み上げる。 すると彼はいきなりあたしの胸倉を掴んで自分の方へと引き寄せた。



「ちょ、なにす…」


「テメェがワケわかんねーことばっか吐かしてっからだろうが」



静かで低い声音に背筋がひんやりと冷たくなる。 本気で怒っている目だ。

けれど、何故彼がここまで怒る理由があたしにはわからない。 あまりにも理不尽。



「何が言いたいのよ?」


「今年の2学年はF組までしかねーだろうが。 G組なんてねーんだよボケ」


「…………は?」



何を言ってるの? この人…。


むしろボケてんのはそっちでしょ?



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