桜舞い散る夢綴り
初めて土方さんをじっくり見るけど、とても整った顔をしていた。

切れ長な目、鼻筋がすっとしていて少し高く、薄い唇は色気があった。長い黒髪を頭の高い位置で結んでいた。

今でいうイケメンである。
沖田さんも若干女顔に見えるけど、キレイ系のイケメンだと思う。


俺を見ていた土方の口が開いて出たのが、

「こんな、ガキが刀を振るえるのか?」


鼻で笑い飛ばしながらそう言って来た?


……………は?
いつの時代も、変わらない。みな見た目だけで判断して必ず馬鹿にする。

「……人を見た目だけで判断すれば、痛い目見ますよ?それに、扱えなきゃ刀なんか持つことはねぇよ。」


そんな事も知らないのか?という馬鹿にした目で見てやれば、キレる寸前だな。挑発したから当たり前か。


「土方さん。入隊試験していいですよね?」


沖田さん。お願いだからこの険悪な空気を読めよ。
ほら、土方の糞野郎が呆れ顔で見てきてるから。

「こんなガキが、隊士になれる筈ねぇよ。
もっと別なやつ連れて「刀を持った浪士達数名相手に素手で倒したと言っても?」何だと?」


信じられないって顔してるよ。つーか見てたんなら、てめぇらで助けろよ。


「事実ですよ?私がこの目でしっかり見てましたから。」


沖田さんがそう言えば認めたのか、土方アンチキショーは道場へ来るように言った。


どいつもこいつも人を見かけだけで判断しやがって、馬鹿にしたやつ全員潰してやる。






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