桜舞い散る夢綴り
俺は腰に差している刀を抜くまでも無く、攻撃をかわして、一人一人に拳を叩き込んで行った。
一人は鳩尾に一発、一人は頭に蹴りを一発、一人は男の急所である股間に蹴りを入れてやった。
さすがに、股間に蹴りはやりすぎたかな?
見ていた人達に縄を持って来てもらい、浪士達を縛り上げた。
「あのっ、助けていただいてありがとうございました。」
店の娘さんが頬を染めながら礼を言って来た。
あ。男装だから男だと思われてんのか。
「いえ、当然の事ですから。気にしないでください。」
何かお礼を………。と言ってくる娘さんをなだめていると、周りの人からも、かっこいいだの、よくいったっ!と言ってくれた。
その時。
「壬生浪や!!」
そう聞こえた。
………もしかして?
「新選組か…………?」
「はい。そのとうりですよっ?」
いつの間にか隣に立っていた男に腕を掴まれた。
……………いつからそこにいたんだ?