sleepy princess and arouse prince

「煙草‥、体に悪いよ?」

「アルシシス‥!」

「私たちどうしてこうなっちゃったのかな?姉妹なのに‥」

俺はアルルシスに言われて、煙草を戻す。
彼女は寂しげに口を開く。
どう応えればいいのか、
どう慰めればいいのか、
俺には難しい。
すると、

「やっぱお父様がいけないのよ‥」

「どうして?」

「だって、私たちのお母様を殺したから」

彼女は肩を震わせながら呟いた。
完全に国王のことを恐れている。
あの穏やかな義父様が人殺しなんて‥、
信じられるわけない。

俺はアルルシスをそっと抱きしめて、小屋に戻ろうとした。

「私たちはこの戦いに勝てるのかしら‥」

「アルルシス、何かあったか‥?」

「何でもない」

アルルシスの手を取って小屋の中に入った。
中では皆、寝ていた。

俺は赤く手が染まっている。だから、人を殺める。
‥そんなんじゃない。
大切な人、国の未来を変えるために。
そうやってアイツが気付かせてくれた。

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