sleepy princess and arouse prince
歴史を刻んだ、一輪の華
「なんなんだ、此処?」
豪華な倉庫は扉を堂々を開いている。
俺は迷わず、中に入った。
中はガラクタやお宝の山。
長年動かしていないのか、棚や箱にはほこりが溜まっている。
ただ、その中で一際輝いているモノがあった。
「日本刀‥?」
全て色が白く、鍔が金。
珍しい日本刀を目にした。
その刀は厳重に無数の鎖で繋がれている。
なんだ、この奇妙な気分は。
俺は無意識にその刀に近付いていた。
「貴様!その刀に触れるな!」
この声は、あの金髪の兵士。
俺は驚いて、思わずその刀に触れていた。
「!?」
刀に触れた途端、辺りは白い光に包まれた。
眩しくて目が開けない。
ドン、
銃撃の音と共に光が止む。
その音源は金髪の兵士からだった。
「大人しくしてろ、白梅。その刀から離れろ」
「白梅?」
金髪の兵士は俺に銃先を向けて、近寄ってくる。
彼が「白梅」と呼ぶと、刀が応えるようにカタカタと震え出す。
俺はその「白梅」から手を離した。
「‥貴様、何故白梅に触れられた?」
「え‥?」