sleepy princess and arouse prince
すると、エルフは銃を下ろした。

「よく手に出来たな。白梅しか触れないものを」

その口調は憎みを増す言い方だった。
俺は煌めく剣をエルフに手渡す。
目を丸くして驚きを現していた。

「あんた、どっかの王子なんだろ?」

「・・・」

白梅を左手に握っても反応がなかった。
俺は思うがままにエルフに質問をした。

答えることなく、白梅を鞘に収めては俺に投げつけた。
エルフは兵士たちを連れて去っていった。

ほこりっぽい倉庫を後にし、白梅を片手に城から出た。
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