sleepy princess and arouse prince
気がつけば、半分まで読んでいた。
彼が言ったことは間違いではない。
視力の疲労のせいか、睡魔が一気に体に襲いかかる。
そして、眠りについた。
だが、いつもと違う違和感。
意識ははっきりしていて、何故か夢を見ていた。
それも、暗闇に沈む訳の分からない夢。
足を踏み出す度、俺を混乱させた。
「‥森!?」
思わず声に出した。
何故なら視界には木々が見える。
それも存在しているかのように。
パジャマだった筈の俺は、現に制服になっている。
ふいに、前を見上げると大きなお城が堂々と建っていた。