sleepy princess and arouse prince
「駄目です。貴方はセンスがない。」
「わ、私はお姉様の為に…」
最初はエルビスが決めたけど、カイトが文句を言って彼がまた選ぶ。
同様にアルルシスもカイトに文句を言われていた。
「大体、師匠は乙女の趣味が分かるんですか?」
「えぇ、妻が居ましたから。」
言い返した筈なのに、カイトはさらりと問題発言をした。
彼以外、固まる。
カイトに奥さん!?
一体いくつなんだ?この人。
「嘘よ!師匠に奥さんが居るなんて!!」
「知りませんでしたっけ?とりあえず、その話はどっかに捨てて下さい。」
アルルシスの意見に賛成だ。
ってか、知ってると思ってたなんておかしいだろう。
淡々と白雪の服を選び、俺の服と白雪の服の代金を払った。
勿論、代金を払うのはカイトだ。
新しい服装は派手で、動きにくい。
慣れれば大丈夫だ、とエルビスは言う。
そう言えば、白梅が近くにあるのに、何にも変化のない白雪。
無邪気に笑うまで治って良かった。
それにしても彼女の服装も派手だった。
やがて歩いていると、街の出口に着いた。
「これからどうするんだ?」
「城に向かいましょう。歩いて下さいね?」
と、カイトはスタスタと歩き出した。