sleepy princess and arouse prince
しーん、と周りは沈黙している。
やはり白雪が誘拐されたからだろう。
その中ただ、アルルシスは体育座りをして俯いていた。
ラサレナはいきなり自分で、俺が助けたんだからね、と主張した。
適当に返事をして、前を向くと、いきなりカイトが襟を掴かみ、前のボタンを外された。
「な、何やってんだよ!?」
「ったく、少しは黙ってて下さい」
バッと、上着の前のボタンを全部外され、肌が露出した。
カイトが呆れながら指差したのは、左胸に近い所。
そこには黒い入れ墨のような紋章が刻まれていた。
またあの時の苦しみが襲い、恐怖というパニックが頭の中を走った。
「大丈夫ですよ、貴方なら」
「…」
カイトは分かりきったように呟いた。
俺は何がなんだかさっぱり分からず、返事が出来なかった。
とりあえず前のボタンを閉め、白梅を鞘に収めた。
すると、
「アルルシス、心配かけた、ごめんね。」
さっきまで煙草を吹かしていたラサレナが、アルルシスに何かを謝り始めた。
くしゃくしゃとアルルシスの髪を撫でて慰める。
彼女は反応することなく、態勢を変えていない。
それを見ているエルビスはまた、焦っている様子。
すると、彼女はラサレナに応えた。
そっと彼を抱き締める。
この行動だけで彼が大切なんだ、そう感じた。
やはり白雪が誘拐されたからだろう。
その中ただ、アルルシスは体育座りをして俯いていた。
ラサレナはいきなり自分で、俺が助けたんだからね、と主張した。
適当に返事をして、前を向くと、いきなりカイトが襟を掴かみ、前のボタンを外された。
「な、何やってんだよ!?」
「ったく、少しは黙ってて下さい」
バッと、上着の前のボタンを全部外され、肌が露出した。
カイトが呆れながら指差したのは、左胸に近い所。
そこには黒い入れ墨のような紋章が刻まれていた。
またあの時の苦しみが襲い、恐怖というパニックが頭の中を走った。
「大丈夫ですよ、貴方なら」
「…」
カイトは分かりきったように呟いた。
俺は何がなんだかさっぱり分からず、返事が出来なかった。
とりあえず前のボタンを閉め、白梅を鞘に収めた。
すると、
「アルルシス、心配かけた、ごめんね。」
さっきまで煙草を吹かしていたラサレナが、アルルシスに何かを謝り始めた。
くしゃくしゃとアルルシスの髪を撫でて慰める。
彼女は反応することなく、態勢を変えていない。
それを見ているエルビスはまた、焦っている様子。
すると、彼女はラサレナに応えた。
そっと彼を抱き締める。
この行動だけで彼が大切なんだ、そう感じた。