sleepy princess and arouse prince
周りの家来たちが凍りついていく。
結晶は悲鳴と共に女神像を描いた。
唖然するお母様。
私だって自分の意志でやった訳じゃない。
横たわる体を起こして、その場から逃げ出した。

「し、白雪姫!!」

クアフェリネから放たれた粉雪は落ち着いていた。
私を助けたの?光を灯すクアフェリネを握り締めた。

「きゃっ!!」

前を向かず走っていると角を出た瞬間、何かとぶつかった。
体は軽々と飛ばされ、床に投げ出される。

「‥大丈夫か?我が娘よ」

「お、お父様‥」

ぶつかった相手は冷たい瞳で見つめてくるお父様だった。
過去の恐怖で足が逃げる。
だってお父様はお母様を…


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