sleepy princess and arouse prince

静寂を破る鐘音


油断をしてはいけない。
貴方にしか出来ない、お願いします。
有難う、龍さん。
ずっと言いたかったの。

何度も思い出して頭の中に映像が流れてくる。
大切だから壊された時の衝撃は強い。
まるで心臓に釘を打たれた感覚。
前の俺だったらどうだっていい、と思っていただろう。
人の変化って凄いものだ。

ラサレナは俺に怒鳴りつけて、手を離した。
地面に落ちる白梅を拾って握り締める。
おかしい。選ばれた白梅じゃないと持てないのに。

「ラサレナ、どうして‥!!」

「君の手のひらは染めちゃ駄目。義姉さんが悲しむ。」

「だからって‥俺は戦わなきゃいけないんだよ!!!」

俺はラサレナに何を言われようが抵抗し続けた。
それを彼は優しく返事をする。
俺は子供だ。徐々に心の中に広がっていった。

「さて、義姉さんの居場所、吐きなよ?」

「ホワイトプラムNo.4、ラサレナか‥」

「貴方に話すことなどない。散りなさい」

容赦なくジキルとハイドはラサレナに魔術を仕掛ける。
No.4?ラサレナも白梅なのか?
それに番号‥

そして何故、俺が持っていた白梅を使えるんだ‥?

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