sleepy princess and arouse prince
「か、カイト‥?アルルシス?」
薄い視界を瞳に合わせると、目の前にはカイトとアルルシスが座っていた。
俺はどうしたのだろうか、ハイドとジキルの攻撃を受けて‥。
体は完全に回復をしていた。
考え込むと、カイトが俺がしたように頭を撫でてきた。
血液で染まる手のひら。
「あれほど言った筈です。死なれたら困るって」
「お兄さんの言う通りだよ。さぁ、立ち上がって」
「ラサレナ、カイト‥」
カイトからはいつもの励まし。
ラサレナからは白梅を渡された。
二人共ボロボロなくせに、俺を立ち上がらせた。
大剣に変形した白梅の鞘を握り締めた。
すると、思うがままに白梅は俺に答え、姿を変える。
「私はリュウが勝つって思ってるからね!」
「‥あぁ、絶対に勝つよ」
もう誰も傷を付けさせない。
ここでピリオドをつけよう。