【BL】それは磁石のように…
無言で和希は俺を見る。
その何かを探るような目を、直視できない。
「………お前、」
開きかけた口を和希は閉ざした。
「……いや、やっぱいい。もう遅い、泊まっていくんだろう?」
「うん。あ、そうだ!これ母さんが作ったおせち料理。」
「……旨そうだな。」
俺が料理を広げてる間に、和希はお茶を淹れてくれた。
「……寒かったろ?飲んで暖まれ。」
こういうとこ、本当好きだ。
「なぁ、和希。」
「……ん?」
「来年も一緒にいよーな。」
「………ばーか。来年じゃなくて一生の間違いだろ?」
うん、やっぱ好き。
「そうだったな!」
「……そろそろ今年も終わりだな。」
まもなく新年。
来年もその先も、一緒に年を数えたい。