荒波は海賊を呼び寄せる
「なら、早く捨ててきて下さい。余りの騒音に、引き金を引きそうです」
「パルス……。諦めろ。これは、俺が世話して可愛がる。絶対、捨てないからな!!」
男は、再びルーンに薬品を嗅がせて眠らせると、あっという間に自分の船室に消えてしまった。
「良いのか?アレ……」
「船長は、飼うって、我が儘を言い出したら、毎回、子供並の駄々を捏ねるよね」
「今に始まった事では無いですし、ほっときましょう。飽きて転がしたら、海に捨てますよ。貴方達も、見掛けたらお願いしますね」
その言葉に、二人は素直に頷き、それぞれの持ち場に散って行く。
港がルーンの失踪で騒ぎ出したのを機に、パルスは、桟橋に下ろしたタラップと海に沈めた碇を上げさせ、船首を大海原へと向けて船を走らせた。
「パルス……。諦めろ。これは、俺が世話して可愛がる。絶対、捨てないからな!!」
男は、再びルーンに薬品を嗅がせて眠らせると、あっという間に自分の船室に消えてしまった。
「良いのか?アレ……」
「船長は、飼うって、我が儘を言い出したら、毎回、子供並の駄々を捏ねるよね」
「今に始まった事では無いですし、ほっときましょう。飽きて転がしたら、海に捨てますよ。貴方達も、見掛けたらお願いしますね」
その言葉に、二人は素直に頷き、それぞれの持ち場に散って行く。
港がルーンの失踪で騒ぎ出したのを機に、パルスは、桟橋に下ろしたタラップと海に沈めた碇を上げさせ、船首を大海原へと向けて船を走らせた。