好きだと言えなくて

「マジか~!!」

「やっぱり付き合ってるんだ!」

「いやーっっ!高岸くん!」

手を繋いだまま一緒に登校したあたし達に聞こえてきたそんな声。
真っ赤になってるあたしとは違って、ものすごくニコニコした顔の俊ちゃん。

「ねぇ俊ちゃん、恥ずかしくないの?」

そう聞いたあたしの耳元で俊ちゃんが囁いた。

「春乃が俺のもんだって、ずっと見せつけたかったから・・・なんなら、ここでキスするか?」

「もう!俊ちゃんってば!」

「ははっ!ウソウソ!」

< 102 / 105 >

この作品をシェア

pagetop