好きだと言えなくて

ウソ・・・どうしよう・・・
あたしの代わりに、あの人が濡れちゃう!

そう思ったあたしは、傘を差し、その人を追いかけた。

「待って!!」

あたしの声に気づいたその人は、足を止めて、あたしを見た。
走ってその人の所まで行って、傘をその人にかざす。

う・・・背が・・・高い・・・

必死に傘を高く上げているあたしを見たその人は、あたしから傘を奪い取り、差してくれた。

「あの・・・傘、ありがとう。でも、あたしなんかに傘貸してくれたから、制服、濡れちゃってるよ。」

と言って、持っていたタオルで、肩や腕を拭いていてあげていたあたし。

「大丈夫だから・・・///」

そう言ったその人の顔は、真っ赤だった。
その真っ赤な顔を見て、急に恥ずかしくなって真っ赤になったあたしの顔。

「・・・・・・///」



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