好きだと言えなくて

「もう!何やってんの!びしょ濡れじゃない!早くお風呂入りなさい!」

大雨の中、傘も差さずにびしょ濡れになって帰った俺は、母さんに言われてすぐに風呂に入った。

晩ごはんを食べた後、体がダルいと感じた俺は、早めにベッドに横になった。
ベッドに横になると、頭に浮かぶのは春乃のことばかり。
この頃の俺はそうだった。
ベッドに入ると、春乃のことばかりが浮かんでくる。

春乃・・・ちゃんと傘差して帰ったかな・・・

そして、傘を差し出した時の春乃のかわいい笑顔を思い出して、ニヤける俺。

俺、やっぱり春乃が好きだ・・・
もう一度、春乃に付き合ってほしいって言ってみようかな・・・
明日の執事喫茶、春乃、来てくんねぇかな・・・

そんなことを思いながら眠りについた俺だった。
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